
犬の歯石取り
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いくらか気になる…歯石取りの費用
ワンちゃんの口の臭いや歯石が気になって、歯石取りをしてみようかな?と思われる飼い主さんの中には、『どんな処置をするの?』『費用はいくらくらいかかるの?』といった不安があると思います。
また処置のための通院回数なども気になるところ。
今回は歯石取りの費用を中心に、処置のあれこれご紹介します。
1回じゃ終わらない?病院での歯石取り

当院では『無麻酔での歯石取り』を主に実施しています。(麻酔下・無麻酔での歯石取りについてはこちら)
無麻酔での歯石取りでは麻酔薬を使わないため、麻酔が原因で起こるデメリットを回避することができます。そのため、基礎疾患がある場合でも体調を考慮しながら処置をすることが可能です。(一部疾患を除く)
ただし、麻酔をかけないため処置中は通常通り意識があり、どうしても身体や頭が動いてしまうので1度で取り切ることはできません。
そのため、2回~4回に分けて処置していく必要があります。
気になる!その費用

費用の話の前に、診察から処置のまでの流れを簡単に説明します。実際の処置は予約制になるので、まずは診察を受けてから処置の予約を取りましょう。
①診察
まずは診察でワンちゃんのお口の中を診て、歯石の付き具合や歯周病菌のチェックをします。また来院時点での自宅でのケア状況やお口の悩みなども飼い主さんとお話をしながら確認していきます。②処置
処置時間は、ワンちゃんの状態を見ながらになるので差はありますが、大体20分前後かかります。初めての歯石取りや久しぶりの歯石取りとなると、ワンちゃんは興奮したり暴れたりすることがあるため、事故を防止するため早めに切り上げたり、次回以降に見送る場合もあります。
処置時間の3/4はスケーラーを使った歯石取り、残りの時間はPDTCといった電動歯ブラシや病院でしか使用しない薬などを用いて、歯周病菌が作り出すバイオフィルムを壊すような処置をしていきます。
③カウンセリング
デンタルレコードという、歯の状態の記録を用いてワンちゃんのお口の現状のお話や、自宅でのケアのお話をしていきます。お口の状態がワンちゃんによって異なるように、内服薬が必要だったり、歯磨き剤だけで大丈夫だったりと自宅ケアはそれぞれ。
ワンちゃんの現状を考慮して、必要な内服薬や塗り薬、歯磨き剤を処方します。自宅ケアを今までしたことがなかったという飼い主さんにも、この時間に飼い主さんの目の前で実際のケアをレクチャーします。
上記が大まかな1回の処置の流れになります。これを踏まえて、気になる料金を確認していきましょう。価格はすべて税別です。

1回の処置で必要なのは診察費(900円+税)、歯石取り代、PDTC代になります。
例えば、体重4.5kgのワンちゃんの場合
①診察費 900円
②位相差顕微鏡検査料 1,000円
③歯石取り代 5,000円
④PDTC 2,100円
計 9,000円+税
それぞれの費用を合計した9000円+税が1回分の費用になるので、3回分けで処置をしていく場合、3回分費用を準備する必要があります。
また必要に応じて歯磨き剤や塗り薬が処方されますので、初回は3つの費用に加えて歯磨き剤や塗り薬の料金がプラスになります。
塗り薬や歯磨き剤は毎回処方されるわけではなく、使い切ったらその都度購入となります。
まずは診察を。
いかがでしたか?無麻酔の歯石取りは、1度で取り切れないためどうしても時間はかかります。
しかし、頻繁に通うことで、歯周病の改善や口の中の変化も把握しやすく、きめ細やかなケアをしていくことで歯周病コントロールにも繋がります。
お口がちょっと気になるな・・・と思ったら診察だけでも大丈夫OKです!お気軽に当院へお越しください。